JAガンバレ農業!
【第41回】

JAびほく管内で初SPF豚、導入
~JAびほく、梶山産業有限会社~

(高梁市有漢町)取材日:平成27年8月29日
SPF豚の写真

SPF豚で、需要に応えていきます

JAびほくと梶山産業有限会社(高梁市有漢町)は、JA管内で初となるSPF豚の導入を今年度から開始しました。

SPF豚とは、トキソプラズマ感染症など日本SPF豚協会が規制対象にしている5つの病原体を保有していない健康体の豚のことです。

SPF豚の写真

搬入されたSPF豚

導入にあたっては、豚を病原体から守るため高精度の衛生管理体制を施すことで外部からの病原体の侵入を防ぎます。つまり病気の発生リスクも格段に減少し、同様に抗菌性薬剤の使用も最小限に留めることが可能なため、豚体内への薬剤残留の課題は解消し、より安心・安全な豚が消費者のもとへ届けることできます。食味についても、抗菌性薬剤などの使用が減少するため、保存期間が長くなり、臭みがなく柔らかくて美味しい豚の生産が可能となります。昨今安全衛生が叫ばれる中、食肉販売業者や消費者にとってもメリットが大きく、国内の需要は高まってきています。

この現状に目を付けた両者は、SPF豚の導入に今年6月に踏み切りました。

梶山産業有限会社は近年の農業情勢や資材・飼料高騰などの影響で廃業を検討中でしたが、JA担当者の提案で、SPF豚の飼育方法や供給が需要に追い付いておらず、SPF豚を求める市場があることを知った山縣彰之社長(66)と梶山武良専務(66)は、「再起をかけるのであれば、自家製有機肥料の継続生産販売とSPF豚に挑戦してみよう」と決意。

農場には、月に210頭の生後約3か月の豚が岡山JA畜産株式会社荒戸山SPF牧場から搬入され、高精度の衛生管理体制で約3か月の肥育期間を経て出荷していきます。月の搬入から現在まで約600頭のSPF豚を導入し、初回6月搬入分40頭が、日本SPF豚協会の検査を合格し、9月中旬に岡山市場に出荷予定です。

コンポストの写真

自家製有機肥料を製造する一時発酵処理大型機械「コンポスト」

山縣社長は、「JAに卸している自家製有機肥料販売と併せ、今後SPF豚の飼育に尽力し、世間の需要に応えていきたい」と話しました。

自家製有機肥料とは、JA管内と県内ナス農家で販売・使用している有機肥料の「そだち」という商品。肥育で不要となった堆肥を「コンポスト」という一日4トン(親子約1500~1600頭分)の処理能力を持つ大型機械で一次発酵処理を行い、その後二次発酵・粉砕処理を経て商品化していきます。JA担当者によれば、この有機肥料は「窒素・リン酸・カリなど成分のバランスがとれ、発酵処理で病原菌や雑草の種子が消滅しているので土づくりにも最適で、良質な野菜ができる」と太鼓判を押しています。