JAガンバレ農業!
【第44回】

消費者の顔の見える有機栽培を
~高梁市川上町、大川勝巳さん~

(高梁市川上町)取材日:平成27年11月24日
収穫した野菜を持つ大川さんの写真

「お客様の顔・反応の見える販売方法をしていきたい」と大川さん

高梁市川上町で有機栽培に精を出すのが、大川勝巳さん(37)です。春菊・水菜など冬の軟弱野菜やミニトマト・ピーマンなど夏野菜をハウスや露地栽培で約50アールを作付しています。大川さんは、平成23年4月に就農し、今年で4年目を迎える若手農業者です。今年の冬から来春にかけて、ハウスを3棟増設し、販売強化に繋げる計画です。

「野菜など食材が栽培され手元に届くまでに興味を持ったから、農業を始めた」と話す大川さん。就農前、飲食店で仕込み作業からホールでの提供までしていた時、食材に対する興味関心が沸いてきたと言います。しかし、実家も農家ではなかったため、農業は完全に未経験者。1年間住み込みの農業専門学校で修業を積み、「本当に農業が好きなのか」「農業が、自分に適している仕事なのか」を見極め、実践を積む中で農業を生業としていく決意をしました。

心機一転転職し、県外の農業生産法人に就職。そこで出会ったのは、有機栽培で作るブルーベリーでした。環境に負荷をかけない有機肥料での栽培に、徐々に魅了されていきました。「いつか自立し、畑を持ちたい」と夢は膨らみ、母親の故郷であった高梁市にIターン。ほ場探し、土づくりや有機栽培認定ほ場など就農に2年を費やしました。有機栽培について勉強している間に、高梁市でも有機栽培に取り組む団体の存在を知りました。

高梁市川上町を拠点に活動する「上組営農実行組合」です。上組営農実行組合は、昭和63年から「幸せは食の安全から」をモットーに有機栽培に取り組み始めた組合です。組合のモットーに共感し、組合に加入しました。栽培に取り組む中で、組合の定める作物に準拠しながらも、品種など試行錯誤し自分なりの魅力も引き出そうとしています。市場出荷を主とする組合の活動をする中で、「お客様の顔・反応の見える販売方法をしていきたい」という想いが湧いてきました。組合の了承を得て、まず第一歩として今年の夏から、組合の名前を全面に打ち出し地元産直市場への出荷を開始。将来的には、直接販売やインターネットなどの販売へも視野を広げていきたい方針です。産直市場へ出荷して、市場出荷との違いが明らかとなりました。消費者の反応がダイレクトなため、商品の重さや値段、POPなど他の商品との差別化をし、手に取ってもらう商品に仕上げていく必要性が出てきたのです。

市場出荷している小松菜の写真

市場出荷している小松菜

課題はあるものの、「まずは、組合の存在を知ってもらうことが一番大切。もっと多くの人に組合を知ってもらいたい」「自分の納得する価格で販売でき、消費者の反応がモチベーション向上や達成感にも繋がってくるので、やりがいを感じている」と希望を胸にしました。