JAガンバレ農業!
【第50回】

市外から通勤農業でモモ栽培を~高梁市川上町、柏木啓典さん・みどりさん夫婦~

(高梁市川上町)取材日:平成28年2月2日
作業をする柏木さんの写真

収益性確保のためにも今から摘蕾作業は欠かせない。

定年後を見据えた新たな農業の形として市外から通勤でモモ栽培をしているのが、柏木啓典さん(58)・みどりさん(56)夫婦です。生活の拠点は、岡山県総社市。啓典さんの実家のある高梁市川上町まで約1時間かけて通勤農業をしています。実家周辺約15aのほ場で清水白桃・おかやま夢白桃など5品種を栽培しています。親のモモ栽培から引退を機に、約3年前夫婦で本格的に栽培に着手しました。そこで通勤農業の形が見えてきました。現在は、啓典さんが会社勤務のため、基本的に土日祝日を農業にあて、作業が忙しい時はみどりさんが平日に作業を行うスタイル。妻のみどりさんは「農業収入だけに絞り込むのは、収益を考えると今はまだ不安が残る。通勤農業の形をとることで、通常よりも作業時間の制約があるが、経済的な安定を図れるメリットがある」と笑顔を見せました。JA営農担当者も「中山間地で耕作面積が限られている中、通勤農業や年金受給と並行した農業経営は中山間地では理想の農業の形なのかもしれない」と話します。

講習会の様子の写真

生産者一丸となって講習会などで栽培技術の向上を目指している。(2014年撮影)

栽培面でも、定年後を見据え、新植・改植作業も進め安定的で確実な収穫量を確保し、収益に結び付けるためです。そのためには、今から先輩生産者やJA営農指導員のアドバイスは欠かせません。積極的に栽培講習会に参加し、収益性向上のためにも栽培技術向上に余念がありません。選果場で他の生産者のモモを見ると「ベテラン生産者との差を感じる。二人で少しでも良質なモモをつくりたい」と意欲を見せました。

現在JAでの栽培面積は約14ha、同農協桃部会は88人で構成しています。主要品目であるニューピオーネ・夏秋トマトに比べ、モモ栽培では生産者の高齢化・栽培面積に減少が進みつつあります。歯止めをかけるべく、昨年末から部会を中心に関係機関で構成する情報交換会を開催し、今後の産地のあり方について協議しています。

JA営農担当者も「5年先、10年先を見据えた時、意欲ある生産者が産地の縮小等によりモチベーション減退となるようなことをしてはいけない。営農指導・広報活動にも力を入れ、魅力ある産地作りを目指す」と将来を見据えます。柏木さんも地域の生産者が減少傾向にあることを危惧し、「U・I・Jターンで新規就農者が今後増加すれば、私たちもやりがいがある。産地活性化の起爆剤とするためにも、魅力あるモモ栽培のPR活動が重要だと感じる」と話しました。

おかやま夢白桃の写真

おかやま夢白桃。出荷時期が今から待ち遠しい。