JAガンバレ農業!
【第59回】

妻とともに異国の地でブドウ栽培
~金東赫・松岡麻衣さんご夫婦~

(高梁市中井町)取材日:平成28年8月30日
作業をする金さんと松岡さんの写真

希望を胸に就農を目指す金さんと松岡さん。

「高梁で一番良い房形をした、みんなに喜ばれる美味しいブドウをつくりたい」と希望を胸にしているのが、金東赫(キム・ドンヒョク)さん(38)です。金さんは、妻である松岡麻衣さん(39)との結婚を機に、昨年韓国から来日しブドウ栽培に挑戦し始めました。

現在、就農を目指し、高梁市中井町のほ場38aで、今年3月に定植したばかりのニューピオーネとシャインマスカットの生長に期待を込めています。自宅のある市街では土地・気象条件ともニューピオーネの栽培にはなかなか難しい。松岡さんの親戚の勧めで高梁市中井町にほ場を選定し、片道40分の通い農業に精を出しています。松岡さんも金さんが生き生きと作業をする姿に「ブドウを栽培するために生まれてきたような人だ」と笑みを溢すほど。栽培への転機は、「日本で一緒にブドウ栽培に挑戦してみないか」との松岡さんの一言。松岡さんは昔から「果物の中でもブドウが一番好き!」と話すほど大のブドウ好き。20代を過ぎたころから「いつか自分で、ニューピオーネの産地であるこの地でブドウ栽培をしたい」と農業へ魅力を感じていました。今後の事業展開等に行き詰まり悩んでいた金さんに、松岡さんが打診し栽培への挑戦が実現した形です。

ほ場の写真

標高約400mに位置するほ場は栽培に適する。

金東赫・松岡麻衣さんご夫婦、JA営農指導員などが並んだ写真

先輩生産者やJA営農指導員らのアドバイスは欠かせない。

韓国では、インターネットカフェを経営していた金さん。韓国での農業経験もなく土に触れる機会もなかった金さんにとって、農業は未知の領域でした。昨年1年間、高梁市宇治町の先輩農家で栽培研修を受け、慣れない作業に戸惑いを感じながらも、実りを迎える魅力・成長過程を辿れるブドウ栽培の魅力に引き込まれていきました。そんな栽培初心者の金さんにとって、周りの先輩生産者やJAびほく営農指導員、備北広域農業指導普及センター担当者のアドバイスは欠かせません。

JA営農指導員は「農業を経験したこともなく、さらに異国の地で前向きに頑張っていると感じる。期待の新人の一人だ」と話しました。松岡さんも「農業に対して無知だったからこそ農業の大変さがあまり理解できてなかった。実感しつつある今、周りの人に助けてもらい、育ててもらっている」と話しました。金さんも「日本で初めて食べたニューピオーネのあの甘さいっぱいの美味しさは衝撃的で今でも脳裏に焼き付いている。あんな美味しいブドウを作れるように徐々に増反し頑張っていきたい」と今後を見据えました。