JAガンバレ農業!
【第65回】

今話題のもち麦踏み体験で地域活性化
~宇治雑穀研究会~

(高梁市宇治町)取材日:平成29年1月27日
麦踏みの実演を行う長谷川さんの写真

麦踏みの実演を行う長谷川さん。

健康ブームが続きあらゆる健康食品が各メディアで紹介されている昨今、この健康ブームに押され昨年から今年にかけて話題沸騰中なのが、もち性の大麦である「もち麦」です。そのもち麦を使った町おこしのイベントが1月29日、高梁市宇治町で初めて開催されました。主に高梁市宇治町在住の有志で構成する宇治雑穀研究会が、今話題のもち麦を栽培し、通常大型農業機械等で行う麦踏みを昔ながらの足踏みですることで、地域内外から宇治地区に来てもらい地域活性化に繋げようと、麦踏み体験ともち麦で作るうどん作り体験を企画しました。市内外の子どもから大人まで40人が参加し、10㎝程に伸びた麦を踏みました。参加者の中には、昨年10月~11月にかけて行った播種体験をした地元小学生の有志らが、生長過程を学ぼうと参加したほか、地元高校生も1月26日に麦踏み体験をし、食や農業、町おこしについて考えました。

同会は、耕作放棄地の解消と地域活性化を目的にさまざまな雑穀を栽培するなどし、平成24年から活動しています。28年度は、栽培した雑穀の一種としてもち麦を約30aで作付。収穫が終わるころ、もち麦ブームが到来したため、これを町おこしの好機と捉えた同会は、29年度の作付を全面もち麦に転換し、前年の約5倍となる約1.3haで作付しブームに対応しています。

朝露を受け、きらきら輝くもち麦の写真

朝露を受け、きらきら輝くもち麦。

町おこしイベント等で活用するほか、県内道の駅でも販売していますが今年出荷分はブームの影響を受け、既に完売状態です。将来の販路拡大と6次化に繋げるため、県内飲食店や地元高校生と共同研究を行い、昨年は地元高校生が宇治地区へ訪問し地元住民へ高校生が考案したもち麦を使ったシフォンケーキを試食しました。試食した地元住民からは「もち麦の特徴であるモチモチ感があり、ふわふわしていて美味しい」と好評を得ました。

同会の広告塔として活躍する東京都出身の長谷川竜人さん(28)は、「もち麦の全国的な関心の高さが実感できたイベントだ。農業体験は教育的な側面もあるので、収穫時期などでも体験会を開催し、年間を通して農業の大切さも伝えていきたい」と話しました。さらに農業体験に留まらず、付加価値をも模索しています。中山間地で少子高齢化に歯止めがかからない現状を打開しようと長谷川さんは「ただ踏む・収穫するという農業体験だけではなく、婚活などとも絡めた体験にすることで、さらなる町おこしに繋がるのではないか」と将来を見据えました。

もち麦は穀類の中でも食物繊維の含有率が高く、特に水溶性食物繊維が米や小麦に比べて多く含まれているため、近年便秘解消効果等があるとされ、健康食品として見直されてきている食品のひとつです。